岐阜県本巣市、樽見鉄道「木知原(こちぼら)駅」前、
1982年に創業以来、42年もの間
地域の皆様に愛される喫茶店
「MORE(モア)」の改修。
大切に継がれ育まれてきた空間や素材に寄り添いながら
次代へ継ぐ空間づくりを心掛けました。
完成後、ご覧いただいたオーナーや地域のみなさまに
「変わっていないのにどこか新しいね」
とおっしゃっていただいたのが印象的でした。
改修工事では現場で想定外のことが次々と発生し、決断の連続ですが
都度迅速な御判断をいただいたオーナー様、
細やかな対応をいただいた施工者様に
感謝申し上げます。
□所在地:岐阜県本巣市木知原240-1
□用途:喫茶店(CAFE DE MORE) 改修
□構造・規模:鉄筋コンクリート造 地上1階
□延べ面積:約65m2
□竣工:既存)1,982(昭和57)年2月
改修)2024(令和6)年8月
□施工者:黒野メンテナンス/山下設備
□事業再構築補助金第11回採用
🔳BEFORE→AFTER
~外観~
傷んでいた部分を治し、塗装を施しました。
~サイン~
創業当時は外壁や、立て看板を設けていたそうですが
台風などで破損してしまったため、
現在は足元の回転灯タイプになりました。
既存の下地を利用し、MOREのイメージカラー
ダークブラウン1色のシンプルな形状としました。
~アプローチ~
階段の一部にスロープを設置しました。
手すりは、既存の柱に合わせてスチール塗装としました。
~客席~
傷んでいた腰壁、床、天井を張り替え、
壁の塗装を行いました。
設備スペースの扉は撤去し、正面に鏡を設置し、
空間に奥行きを設けました。
~カウンター
傷んでいたカウンターを取り換えました。
~トイレ~
和式を洋式とし、手すりを設置しました。
壁のタイルは既存をなるべく生かしました。
~手洗い~
下部に収納のある形状を、カウンタータイプとし、
座っても利用できるようにしました。
根尾川の石に浮かぶ織部焼のボール
石は監督が一緒に拾ってくださいました。
~食器棚の引手~
白い面材をダークブラウンの面材とし、既存の引手をつけていただきました。
~織部焼の内壁~
水回りの織部焼の壁はとても味わい深く
空間の主役となるように生かしました。
~照明~
照明は既存の照明を利用し、電球をLEDに変更しました。
~ステンドグラス~
外部から魅せるステンドグラスは
機械置場や配管スペースの中に隠れていましたが
使われなくなった機械置場や配管スペースを室内に取り込み
室内からもステンドグラスを愛でられるようにしました。
~飾り棚~
テレビ置場と配管スペースだった場所は
飾り棚としました。